例文348を聴いて疑問点があったのでメモ。
In 1995, Ando received architecture's most prestigious award.
1995年、安藤氏は建築における最も権威のある賞を受賞した。
Ando received で安藤氏が何かを受け取ったんだなーって瞬間的にイメージできるのですが、receiveは他動詞なので通常そのうしろに
receive a ~
receive an ~
receive the~
と冠詞が続くと無意識に考えてましたが、冠詞の代わりに所有限定詞(今回はarchitecture's)が続くこともあるんですね。
あれ?なんで冠詞ないの?って思って調べたら「なるほど、所有限定詞が冠詞の代わりなのか!」って分かりました。
個人的にはarchitecture's~って言いにくいので会話だと
Ando received the most prestigious award of architecture.
って言っちゃいそうです。
ちなみに
architectureは不可算名詞で「建築様式」
architectは可算名詞で「建築家」
ややこしいですね。
Ando received architecture's most prestigious awardと、mostにtheがついていないのはなぜか。
1) ひとつの理由は、architecture's も the も、名詞をひとつに特定する『限定詞』であり、『限定詞は一つの名詞に対して一つしかつけない』というルールがあるため。
分類上、architecture'sはmyやyourと同じ『所有限定詞』であり、theやa,anには『冠詞』という呼び名があるが、これも限定詞である。ちなみに限定詞にはそれ以外にも数量詞(every, eachなど)や指示限定詞(this, thatなど)がある。
名詞に限定詞をつける理由は、その名詞が漠然としたものではなく具体的なものなのだということを示すことで、聞き手の注意をひくため(もしくはリズムを与えるため)だと考えられる。
最上級の形容詞にtheをつけるのも同じ理由で、(なおtheは限定詞なので形容詞でなく名詞awardにかかる)、たとえば the most prestigious award とした場合、漠然としたawardではなく、「最も権威ある」awardという具体感(もしくは特殊感)が出る。
一方、architecture's awardとした場合は、すでにawardは具体的なものになっているので、それ以上限定詞をつける必要はない。
2) もうひとつの理由は、the architecture's awardとした場合、限定詞のtheが、すぐ後に続く名詞のarchitectureとつながってしまうため、意味が変わってしまう、ということだ。つまり、the architecture'sとすると、the architectureの所有格の意味になってしまい、
the architecture's most prestigious award = [その建築様式]の最も権威ある賞
となる。これでは意味が変わってしまうため、ここでtheをつけることはない。
以上二つの理由により、ここではtheを付けない。
参考:
Wikipedia: 限定詞
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1271244382
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